「日本の花」と言えば、多くの人が思い浮かべるのはやっぱり桜だと思います。春になると日本中がピンク色に染まり、写真やSNSでも桜の写真が溢れますよね。でも、個人的には6月の紫陽花(あじさい)も大好きです。
梅雨の時期、しとしとと雨が降る中で咲く紫陽花には、どこか静かな美しさがあります。満開の桜のような華やかさとは少し違って、雨に濡れてこそ映えるしっとりとした魅力。色もブルーやパープル、ピンクなど多彩で、場所によっては土の成分で色が変わるのも面白いところです。
東京でおすすめの紫陽花スポット:白山神社
東京で紫陽花を見るなら、新宿区の白山神社がおすすめ。毎年6月には「文京あじさいまつり」が開催され、境内や坂道の周りにはたくさんの紫陽花が咲き誇ります。雨の日でも訪れる価値は十分。むしろ、雨に濡れた紫陽花の方が綺麗だと感じることもあります。
東京近郊で一番好きな場所:鎌倉・明月院
明月院は、「紫陽花寺」の別名を持つほどの名所で、特に青一色に咲く紫陽花は「明月院ブルー」とも呼ばれています。境内を埋め尽くす青い紫陽花は本当に圧巻で、訪れる人を静かに魅了します。
北鎌倉駅から徒歩10分ほどとアクセスも良く、紫陽花だけでなく、丸窓の奥に見える庭園風景や静かな境内の雰囲気も心を落ち着けてくれます。
中でも有名なのが、山門へと続く石段。その両脇を彩る紫陽花はまるで青のトンネルのようで、毎年この場所を目当てに多くの人がカメラを構えます。
方丈にある「悟りの窓(丸窓)」。静かな和の空間にぽっかりと開いた丸窓からは、奥の庭園が額縁のように切り取られ、どこか幻想的で心が洗われるような眺めです。
方丈の裏手に広がる庭園も素晴らしく、季節の花々や緑が美しく手入れされていて、喧騒を離れてゆっくりと時間を過ごすのにぴったりの場所です。
そして明月院を訪れたら、境内にあるカフェ「月笑軒」にもぜひ立ち寄ってみてください。
カフェの室内は、和の雰囲気に包まれた落ち着いた空間で、紫陽花を見て歩いたあとの、ちょっとした休憩にぴったりです。
静けさの中に美しさが宿る――
そんな日本らしい風情を感じられる明月院は、梅雨の時期にこそ訪れてほしい場所のひとつです。
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