近年、日本に住む外国人や観光で訪れる外国人に対する日本人の感情が、少しずつ変化してきていると感じることはありませんか?
かつては「親切にしてあげたい」「日本の良さを知ってもらいたい」といった好意的な感情が多く見られましたが、最近では「マナーが悪い」「増えすぎて困っている」など、ネガティブな声が目立つようになってきました。
果たしてこれは、外国人の側に原因があるのでしょうか?
それとも、日本社会の中にある“見えにくい変化”が背景にあるのでしょうか?
この記事では、外国人に対する感情が変化してきた理由について、いくつかの視点から考えてみたいと思います。
はじめに:かつては「歓迎ムード」だった
ここ10〜20年、日本を訪れる外国人観光客や、日本に定住する外国人の数は大きく増えました。
特に観光立国を掲げる日本では、外国人観光客の誘致が積極的に行われ、「おもてなし」という言葉が国内外で注目された時期もあります。
当時は、外国人観光客に対して「日本を楽しんでもらいたい」「もっと日本を知ってほしい」という、好意的で歓迎する雰囲気が広がっていました。
しかし最近、どこかで変わってきた
近年、SNSやニュースなどでは、外国人に対して否定的な意見を見かけることが増えてきました。
たとえば――
「マナーが悪い」
「観光地が混雑して迷惑」
「文化やルールを理解していない」
といった声です。
こうした変化はなぜ起きたのでしょうか?
要因①:外国人観光客の“質”の多様化
外国人観光客の絶対数が増えれば、当然ながらすべての人が“礼儀正しくて好印象”ではなくなります。
中には、ルールを守らない人、他人に迷惑をかける人も混じってきます。
これまでは目立たなかった「一部の問題行動」が、可視化されたことで全体の印象が変わってしまった面もあるかもしれません。
要因②:日本の“余裕のなさ”
もうひとつ見逃せないのが、日本社会そのものにある「余裕のなさ」です。
経済的な不安、将来への不透明感、生活のストレス――こうした背景がある中で、
「自分たちは大変なのに、外国人ばかり優遇されているのでは?」
という感情が生まれてしまうこともあります。
そうした不満が、「外国人=マナーが悪い」「日本を乱す存在」といったレッテル貼りにつながってしまうのです。
要因③:文化の違いによる“誤解”
外国人の中には、日本のルールやマナーを「知らずに」守っていない人も多くいます。
これは決して悪意があるわけではなく、単なる文化の違いによるものです。
しかし、こうした背景を知らずに見てしまうと、
「常識がない」「日本を軽んじている」といった誤解が生まれてしまいます。
私が発信を始めた理由
実は、私が「微信公众号」を始めた理由のひとつに、
「日本と中国のすれ違いを、ほんの少しでも減らしたい」という思いがあります。
文化や言葉の違いによって、お互いを誤解してしまうことは多々あります。
でも、正しく知ることで、「ああ、そういうことか」と理解につながることもあるはずです。
このブログやSNSを通して、小さな誤解を少しずつ解いていけたら。
そんな気持ちで、これからも発信を続けていこうと思っています。
おわりに:大切なのは“お互いに知ろうとする気持ち”
外国人と日本人。違うのは当然です。
でも、それを理由に敵対したり排除したりしてしまうのではなく、
「なぜその行動をするのか?」「何を大切にしているのか?」と、
お互いに知ろうとすることが、これからの多文化共生社会には必要だと思います。
小さな違和感に対して、すぐに「批判」ではなく「理解」から始める。
そんな空気が、少しずつ広がっていくことを願っています。
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